テキスタイルアートコレクション
日本には様々な作り手から生み出される素晴らしいテキスタイルが多数存在します。
伝統的技術や技法、その発展によって生まれる新たな技術に、デザイナーやアーティストのアイデアが加わり、アート作品へと進化するものもあります。
良質なアートピースから得る感動は美意識を触発し、新しい気づきをもたらしてくれるでしょう。
フジエテキスタイルは、生活空間にテキスタイルアートを取り入れ、日常を豊かに彩る提案をおこなっています。
- 「炭酸デザイン室」と「西陣織金襴」のコラボレーションによるアート作品、[光る山]。現代的なデザインと伝統技法が融合し、エキゾチックな煌めきを放つ独創的な作品が生まれました。
京都に伝わる「西陣織」は、美しく染められた色糸を用いて文様を織り上げていく伝統工芸。高度な技法を凝らした精緻な文様と鮮やかな色彩美が魅力で、多品種少量生産される高級絹織物として知られます。なかでも金糸、箔糸を使用する「西陣織金襴」の煌びやかさは格別。浄土信仰が広まった平安時代から「極楽」を表現する絢爛な荘厳具として、神社仏閣の堂内を彩ってきました。
- デザインを手がけた「炭酸デザイン室」は、デザイナーの水野智章さん、水野若菜さんによるデザインユニットです。[光る山]のモチーフは、若菜さんの実家である「立木観音 立木山安養寺」(滋賀県大津市)と参道、それを取り巻く立木山の自然。春・夏・秋の三部作からなり、それぞれ緑・紫・赤で季節ごとの立木山の風景が描かれています。生家が寺院のため、西陣織とは浅からぬ縁をもつ若菜さん。金襴の輝きに、立木観音の云われである “光る霊木”を重ねました。ともに1200年の歴史をもつ西陣織と立木観音。作品の神秘的な魅力が、見る者に豊かな情景をもたらします。
炭酸デザイン室の現代的な表現と西陣織の伝統技法が結びつくことによって生み出された新たな創造──その革新性はパリ装飾美術館にも認められ、2018年開催の「ジャポニスムの150年」展に出展されました。
フジエテキスタイルは、反物として誕生した[光る山]を多くの方に鑑賞していただくため、3サイズのテキスタイルアートにしました。受け継がれてきた技術、日本の精神が織り込まれた作品を、ご自宅やオフィスなどのさまざまな空間でお楽しみください。